ベンチャー企業は新しい雇用を生み出したり、社会の問題を解決するなど社会にとって大きな役割を担っています。
この記事では、経営学の視点からベンチャー企業の定義を解説します。
経営学者による定義がいっぱい出てきて少し堅苦しいので、お堅い部分を飛ばしたい方は目次の「ベンチャー企業の定義の共通点」もしくは「まとめ」を読んでもらえるといいと思います。
ベンチャー企業っていつ出来た言葉?
ベンチャー企業と同じ意味の言葉としてベンチャービジネスという用語があります。
このベンチャービジネスという言葉は和製英語で、1970年に開催されたボストンカレッジ・マネジメント・セミナーに参加した、通産省の佃近雄氏によってはじめて日本に紹介されました。
そして、日本のベンチャー企業研究の先がけである『ベンチャー・ビジネス 頭脳を売る小さな大企業』を書いた清成・中村・平尾という3人の経営学者がベンチャービジネスという言葉を定義しました。
さらに、「それらは小企業として出発するが、従来の新規開業小企業の場合とちがうのは、独自の存在理由をもち、経営者自身が高度な専門能力と、才能ある創造的な人々を引きつけるに足りる魅力ある事業を組織する企業家精神をもっており、高収益企業であり、かつ、このなかから急成長する企業が多く現れていることである」と定義されています。
この定義をもとにその後多くの研究者がベンチャー企業の定義を行っています。
ベンチャー企業の定義とは?
ベンチャー企業の定義は研究者ごとに異なっていて、これという一致した定義はありません。しかし、それらの定義にはある程度の共通点があります。
まず、ベンチャー企業の定義を定義した研究者の名前とともにいくつか紹介します。そして、それらの共通点を説明していきます。
ベンチャー企業の定義の共通点
上記のようなベンチャー企業の定義には2つの共通点がみられます。
- ベンチャー企業の運営の中心は起業家精神あふれる起業家であること
- イノベーションを起こす創造力とリスクをとって挑戦する精神力
以上の2つを満たす企業がベンチャー企業と呼ばれています。
まとめ:ベンチャー企業の定義
ベンチャービジネス(ベンチャー企業)という言葉が日本に普及したのは1970年代のことです。
ベンチャー企業の定義は研究者によって異なっているので、一致した定義はありません。
しかし、それらの定義には①ベンチャー企業の運営の中心は起業家精神あふれる起業家であること、②イノベーション(革新性)を起こす創造力とリスクをとって挑戦する精神力、という2つの共通点があります。
ですので、このような要素を満たす企業のことをベンチャー企業と呼びます。
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参考文献
岸川善光編(2008)『ベンチャー・ビジネス要論(改訂版)』同文舘出版
坂本英樹(2001)『日本におけるベンチャー・ビジネスのマネジメント』白桃書房
野中郁次郎編(2002)『イノベーションとベンチャー企業』八千代出版
松田修一(2014)『ベンチャー企業』第4版.日本経済新聞社
柳孝一(2004)『ベンチャー経営論』日本経済新聞社
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